英語の名詞には多くの場合「冠詞」というものがつきます。その冠詞の中で、最も基本的なのが a と an です。中1の最初に「1つの、1人の」という意味で習うはずです。
物事や人が1つだけ、1人だけで、さらにその名詞が特定の人や物事を指さないときに、名詞の直前につけて「a chair(1つのイス)」「an apple(1個のリンゴ)」のように使います。「a Yukiko」のように人の名前の前につけたり、「a Canada」のようにもともと1つしかない国や都市の前につけたりはしません。
a と an の使い分けは、名詞が母音で始まる場合は an をつけ、子音で始まる場合は a をつけます。母音とは、日本語でいえば「ア、イ、ウ、エ、オ」の5つですが、英語の母音は種類がもっと多いのです。ひとまず、初心者の段階では「a、e、i、o、u」の5つのアルファベットで始まる単語を「母音で始まる単語」と考えておいてください。
正確にいえば、「a、e、i、o、u」の5文字は「母音字」ではあるものの、「university(大学)」などはカタカナ読みすると「ユニバーシティ」となり、発音の段階では「母音」とは呼べません。日本語に対応すると「ユ」は子音です。だから「a university」と、an ではなく a を使います。中1の授業ではここまで教えない場合が多いようなので、混乱しなさそうならこちらも覚えておいてください。
英文和訳の問題では a や an をわざわざ「1つの、1人の」と日本語に訳さない場合も多いです。読んだり聞いたりして「ああ、1つなんだな」と理解できること、英会話や英作文で自然につけられるようになることが大事です。
I have a dog.
私はイヌを1匹飼っています。
Do you have a pen?
ペン持ってる?
She wants to be a singer.
彼女は歌手になりたい。
Is your mother an interior designer?
あなたのお母さんはインテリアデザイナーなのですか。
He is eating an apple.
彼はリンゴを食べている。
We don't have an English class today.
今日、私たちは英語の授業がありません。
My father bought an umbrella at the station kiosk.
父は駅の売店で傘を買った。
There is an orange and a banana in the basket.
カゴの中にはオレンジ1個とバナナ1本があります。
She is a university student.
彼女は大学生です。
They reported seeing a UFO.
彼らはUFOを目撃したことを報告した。